孫子の兵法

「経営戦略」「営業戦略」と言われるように、ビジネスの世界では活動を、
戦争の攻略法にたとえることが多いようです。
ビジネスの戦略といえば、だれもが知っている「孫子の兵法」ですよね。

先日、私がメンターとして仰ぐ鴨頭義人さんが西野亮廣さんのことを語っていて、
「西野さんのマーケティング戦略は『孫子の兵法』を参考にされている」と言われていました。
私は「孫子の兵法」のことはもちろん知っていましたが、その内容はあまり知りませんでしたので、
どんな戦略なのか?さらっと短時間で理解しておきたいと思い、今回の本を手に取りました。

読んでみると簡潔に分かりやすくポイントが整理されていて1時間ほどで読めました。
私は単行本のビジネス書だと1週間に1冊しか読めないぐらい読むのが遅い。

書いてあったことはこんな感じ…

「孫子の兵法」は2500年前に孫武によってまとめられた世界最古の兵法の古典。

ナポレオン、武田信玄、最近だとスティーブジョブ、孫正義さんが「孫子の兵法」を参考にしていた。

「孫子の兵法」を支える屋台骨の一つは「全体最適」、今風に言うと「Win‐Win‐Win」、
近江商人の「三方良し」にも通じる考え方だったようです。

キーワードはこんな感じ…

戦わずして勝つ
戦う前によくよく考える
勝てない戦いはしない
自立して動く組織をつくる
勢いにのって乗り切る
常識にとらわれない
深追いしない
自らは冷静になる
モチベーションを高める
地域の力を活用する
戦場の情勢を見極める
臨機応変に戦う
情報力が勝敗を分ける

戦う前に以下のことをよく考えて結果をシミュレーションし行動すること

【5つの基本問題】
「道」 世論と政治の信条が一致しているか
「天」 自然の摂理にあっているか
「地」 戦場(市場)について理解しているか
「将」 リーダーとして才知・誠・信用・仁義・勇敢であるか
「法」 規律があるか

【7つの基本条件】(敵陣と自陣との比較)
「主」 リーダーはどちらが国民のことを考えているか
「将」 リーダーはどちらが有能か
「天地」季節と土地はどちらにとって有利か
「法令」どちらが法令を守り統率力があるか
「兵衆」軍隊はどちらが強いか
「士卒」軍隊はどちらがよく訓練されているか
「賞罰」評価はどちらが正しく行われているか


2500年前に編纂された「孫子の兵法」が現在まで多くのビジネスリーダーに
支持され続けてきたこと。これは不変の真理と言わざるを得ません。

兵法書でありながら、その文脈を現代の日本の社会に読み替えてみると、
日本人の私たちが、より良く豊かに生きるための拠り所となりそうです。